開催趣旨

現代社会において、「貧困」は誰もが陥る可能性のある身近な問題です。とりわけ、貧困の連鎖が懸念される「子どもの貧困」は、社会的問題としてようやく認識され始めたところです。

平成27年4月から施行された「生活困窮者自立支援制度」は、生活困窮者が抱える様々な問題を支援するための制度です。この制度が機能していくためには、特に地域社会の役割が重要であるとされています。地域社会の一員である私たち全員がこの問題に関心を持ち、積極的に関わっていくことが必要となります。

法テラスは、生活困窮者支援のための地域ネットワークの連携機関の一つとなります。本シンポジウムでは、「子どもの貧困」を素材として、「子どもを含む生活困窮者の自立のためにどのような解決の道筋があるのか」、「身近なところに存在する貧困問題に私たちがどのように関われば良いのか」等について、共に考える機会を持つことを目的としています。

当日は、「子どもの貧困」問題を研究されている首都大学東京の阿部彩教授による基調講演及び生活困窮者の自立支援を実践している現場の方々による事例報告を行います。それらを踏まえ、生活困窮者の自立支援において、関係機関の間における連携構築・連携強化をいかになすべきか、また、司法、そして法テラスが何をすることができ、今後何をするべきかを明らかにするとともに、私たちが「支え合う社会へ」向けて歩みを進める第一歩にしたいと思います。

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