国際会議「Meeting on Megalithic Culture -Comparing Prehistoric Ruins of the East and Europe-」

主催：(財）ユネスコ・アジア文化センター　文化遺産保護協力事務所
後援：文化庁、奈良県、奈良市
日時：平成15年3月19日（水）～3月20日（木）
会場：奈良県新公会堂（国際会議場）
参加国：フランス、イギリス、インド、インドネシア、中国、韓国、日本

開催趣旨
　2002年8月現在、世界文化遺産に登録されている遺産総数は563件あり、自然遺産と複合するもの23件を含めると計586件となる。
　これらのうち、地上に姿を見せている部分が多い都市や寺院などの遺跡を除くと、地下に埋没した集落跡、墓地、生産跡などのような考古学的な先史時代遺跡で、文化遺産に登録されているものは30件余りに過ぎない。しかし、これらを含めた地下遺跡もまた人類の歴史の歩みを示す重要な証人である。
2000年12月には、韓国の青銅器時代の支石墓群が世界文化遺産に登録された。この支石墓群は、アジアの先史時代における巨石文化の一環として位置づけられる。そして、ヨーロッパの先史時代の巨石文化と比較することによって、その成立の背景と伝播経路を探ることが可能である。今回の国際会議は、アジア各国における巨石文化研究の専門家を招聘し、現状を把握し合い、先史文化の世界史を構築する手がかりを求めることを目的とするものである。こうした実情の把握と研究の進展を通じて、先史時代遺跡の保存の気運が高揚することに貢献することにもつなげていく。

　

プログラム
第1日目
10:00～10:15 開会挨拶　
金関　恕（（財）ユネスコ・アジア文化センター　文化遺産保護協力事務所／大貫美佐子（（財）ユネスコ・アジア文化センター）
10:15～10:30 参加者自己紹介
10:30～10:50 会議開催趣旨説明
10:50～11:00 日程説明
11:00～11:40 基調講演Ⅰ「Extension of East Asian Megalithic Culture」
甲元眞之（熊本大学）
13:20～14:00 基調講演Ⅱ「Prehistoric World and Megalithic Culture in Europe」
Jean-Paul Demoule（パリ第一大学）
　 カントリーレポート
14:00～14:35 インド「The Megalithic Culture of India : Its genesis, spread and continuity」
R.C.Agrawal（インド歴史研究所）
15:00～15:35 中国「Megalithic Monuments in the Northeast area and the Eastern Coast of China」
白　雲翔（中国社會科學院考古研究所）
15:35～16:10 インドネシア「Megalithic in Indonesia : Its Characteristics and Forms」
Haris Sukendar（インドネシア国立考古学センター）
第2日目
　 カントリーレポート
9:30～10:05 フランス「The Megalithic Tombs of Sothern France in their Mediterranean Context」
Jean Guilane（コレージュ・ド・フランス）
10:05～10:40 イギリス「Megalithic Cultures in Britain and their Relationship to Western Europe」
Caroline Malone（大英博物館）
11:00～11:35 韓国「Megalithic Culture of Korea」
趙　現鐘（国立光州博物館）
11:35～12:10 日本「Dolmens in the Japanese Archipelago」
西谷　正（九州大学名誉教授）
13:30～15:00 質疑応答
15:30～16:00 まとめ
16:00 閉会挨拶