トップ > 大会長挨拶

大会長挨拶

第75回の日本人類学会大会大会長を務めさせていただく東京大学の河村正二と申します。本大会は私が勤務する東京大学柏キャンパスで開催の予定でした。しかし、新型コロナウイルス感染症終息の見通しや、キャンパスでの会場使用に対する制限解除の見通しが立たないため、前回の山梨大学主催のオンライン大会に続き、今回もオンラインでの開催に向けて準備を進めております。

年一回の会合を楽しみにしておられる会員は多いことと思いますが、この1年でオンラインには対面にはない長所も見えてきたと思います。東大柏キャンパスは大学院向けの設計であるため会場に適した教室の数が少なく、会場確保が大きな課題でした。オンライン大会ではこの課題がなくなります。また、出張が要らないため参加が容易となり、特に子育てなどで参加がままならなかった会員も参加しやすくなると期待できます。そのため、例えば一般シンポジウムの企画の自由度が格段に上がることが期待できます。新たなオンラインツールの開発も進んでおり、それらを活用していくことで、より意義深いオンライン大会のノウハウも蓄積され、対面が可能に戻った後でも使用に耐える参加形式・発表形式が生み出されることも期待できます。

本大会では、一般発表(Zoom若手発表賞向け口頭発表とLINC Bizポスター発表)、公募による一般シンポジウム、公開シンポジウム、人類学関連学会協議会5学会合同シンポジウムを計画しています。LINC Bizのシステムを用いたポスター発表は、通常のポスター発表とは全く異質な形式です。1枚のポスター内容を5枚までのパネルに分割して掲載します。各パネルは縮小画像サムネイルとして表示され、それにより発表の全体像を一望できます。各パネルをクリックすることで拡大して読む方式です。質疑はコメント欄に「投稿」してもらい、文字として残します。コメント欄には動画や音声の「参考資料」も掲載できます。また、Remoというオンラインの会合システムを導入し、大会会場のロビーやサロン的な役割を持たせる他、番号で区切ったLINC Bizポスターセッションに先立ちその番号のポスターに対するフラッシュトーク形式での口頭概要説明、さらには懇親会もそこで行うことを検討しています。

オンラインであっても参加してよかったと思える大会を目指し、実行委員一同準備を進めます。まもなくオンライン参加登録システムを立ち上げます。Zoom若手発表賞向け口頭発表、LINC Bizポスター発表、一般シンポジウム応募、そして参加への多数のご登録をお待ちしております。

2021年4月1日
第75回日本人類学会大会実行委員会
大会長 河村 正二


PAGE TOP