公開シンポジウム

令和7年度科学研究費補助金(研究成果公開発表(B))(課題番号25HP0014)

第41回日本霊長類学会大会公開シンポジウム

「霊長類学が照らす高校教育における生物学の未来」

日時2025年7月13日(日) 13:30〜16:30
場所大隈記念講堂 大講堂
こちらのシンポジウムはどなたでもご参加いただけます。
参加をご希望の方は、当日会場に直接おこしください。

近年、高校教育において、学習指導要領の改訂に伴い、「総合的な探究の時間」の導入や教科書の内容の見直しが進められた。新たに導入された「探究」の進め方だけでなく、「生物の進化」の単元が「生物」の教科書の冒頭に配置変更されたことに対して、高校の現場からは、戸惑いの声が上がっているのが現状である。

霊長類は人類の属する「目(もく)」であり、霊長類学は、生態、心理、ゲノム、保全・福祉など、様々な切り口で霊長類を研究する文理横断型の総合学として発展してきた。これにより、非ヒト霊長類に関する知見にとどまらず、人類の進化についても多くの理解が深まっている。

本シンポジウムでは、高校教員や高校生をはじめとする生物学に関心を持つ方々に向けて、ヒトに近い霊長類の研究やその手法を紹介し、生物学の面白さや学び方について伝えることを目的とし、生物学をつなぐ重要なテーマである進化や、ヒトの教育、さらには探究への活用に関する講演を行う。

講演プログラム

司会 岡本 暁子 (早稲田大学政治経済学術院)
13:30〜13:35趣旨説明
河村 正二 (東京大学大学院新領域創成科学研究科)
13:35〜14:00「高校の生物をおもしろくするために」
長谷川 眞理子 (総合研究大学院大学名誉教授)
14:00〜14:25「霊長類の味覚進化研究の最前線:進化研究はこんなに面白い!」
糸井川 壮大 (大阪大学蛋白質研究所)
14:25〜14:50「ヒト特有の教育を支える脳内基盤」
明和 政子 (京都大学大学院教育学研究科)
14:50〜15:00休憩
15:00〜15:25「高校教育での動物園の今日的な活かし方」
赤見 理恵 (日本モンキーセンター)
15:25〜15:50「動物行動の観察法と記録法:高校「探究」へのヒント」
井上 英治 (東邦大学理学部)
15:50〜16:00休憩
16:00〜16:30パネルディスカッション
企画井上 英治 (東邦大学・理学部)、河村 正二 (東京大学・大学院新領域創成科学研究科)
共催早稲田大学政治経済学術院